PrEPとPEPの違い
医師が徹底解説
PrEP(曝露前予防内服)はHIV感染前から継続服用するHIV予防薬。PEP(曝露後予防内服)はHIV曝露後72時間以内に開始する緊急予防薬。 継続的なリスクがある場合はPrEP、緊急時はPEPが適応です。
一言で言うと:PrEPは「予防のために毎日飲む薬」、PEPは「もしかしたら感染したかもしれない時に飲む緊急薬」です。 どちらもHIV感染を防ぐための医薬品ですが、使用タイミング・目的・費用が大きく異なります。
PrEP vs PEP 比較表
| 比較項目 | PrEP 曝露前予防内服 | PEP 曝露後予防内服 |
|---|---|---|
| 服用タイミング | HIV曝露前から継続服用 | HIV曝露後72時間以内に開始 |
| 服用期間 | 継続(数ヶ月〜数年) | 28日間(固定) |
| 予防効果 | 正しく服用で99%以上 | 72時間以内開始で約80% |
| 適応 | 継続的なHIVリスクがある方 | 緊急時(コンドーム破損・性的暴力など) |
| 費用(目安) | ¥6,800〜/月(当院) | ¥30,000〜50,000/コース |
| 処方場所 | オンライン診療(当院) | 救急病院・感染症クリニック |
| 副作用 | 消化器症状(軽度・一時的) | 消化器症状・倦怠感(比較的強め) |
| 定期検査 | 3ヶ月ごと(必須) | 服用後4〜6週間後(HIV検査) |
どちらを選ぶべきか?
PrEPが適している方
- HIV陽性のパートナーがいる方
- 不特定多数との性的接触がある方
- コンドームを一貫して使用できない方
- 注射薬物使用者
- 継続的なHIVリスクがある方
- PEPを繰り返し使用している方
PEPが適している方
- コンドームが破損した(72時間以内)
- 性的暴力を受けた(72時間以内)
- 針刺し事故があった(72時間以内)
- HIV陽性者との無防備な性行為(72時間以内)
- 一時的・緊急のリスクがある方
PEPは救急病院・感染症クリニックへ。72時間以内に受診してください。
PEP後にPrEPへ移行する「PEP to PrEP」
PEPを繰り返し使用している方は、継続的なHIVリスクがある可能性があります。 PEPの28日間服用完了後にHIV検査を行い、陰性が確認されればPrEPに切り替えることができます。 「PEP to PrEP」は世界的に推奨されているアプローチです。 当院ではPEP後のPrEP移行についても相談を受け付けています。
よくある質問
PrEPとPEPの違いは何ですか?
PrEP(曝露前予防内服)はHIVに感染する前から継続的に服用するHIV予防薬です。PEP(曝露後予防内服)はHIVに曝露した可能性がある後72時間以内に服用を開始する緊急予防薬です。
PrEPとPEPはどちらが効果的ですか?
PrEPは正しく服用することでHIV感染リスクを99%以上低減できます。PEPは72時間以内に開始し28日間服用することで約80%の予防効果があります。継続的なリスクがある場合はPrEPが推奨されます。
PEPを飲んだ後にPrEPに切り替えることはできますか?
はい、PEPの28日間服用完了後にHIV検査を行い、陰性が確認されればPrEPに切り替えることができます。継続的なリスクがある場合はPrEPへの移行を医師と相談してください。
PrEPを飲んでいればPEPは不要ですか?
PrEPを正しく服用していれば、PEPは基本的に不要です。ただし、PrEPの服用を忘れた期間がある場合や、服用開始直後(効果が安定するまで約7日)はPEPが必要になる場合があります。
